雛形を使用した契約書の危険性

契約書を作成するとき「ひな形を使えば良い」と考えているなら危険です。

ひな形、テンプレートを利用したために、大きなトラブルになってしまうケースが少なくありません。

今回は契約書のひな形をそのまま適用するリスクについて解説します。

 

1.重要なポイントが抜け落ちる

契約や取引には、それぞれの「個性」があります。契約当事者となる企業にもお互いの理念や希望、取引に期待する内容があるでしょう。取引の目的、契約期間、解除した場合の効果、解除や損害賠償の制限など、契約書には個性を反映させる必要があります。

しかしひな形には、そういった内容はまったく反映されていません。

せっかく契約書を作っても重要ポイントが抜け落ちてしまい、紛争予防に役立たない可能性が高くなります。

 

2.無効、意味のない条項が含まれる

ひな形の契約書には、個別事案においては意味のない内容が含まれるケースも多々あります。テンプレートは「汎用的な内容」になっているので、個別事案に対応できないのです。自社のケースに適用する際には、取引内容に応じて書き換えたり削ったり加筆したりしなければなりません。

そのまま適用すると、無効な内容や無意味な内容が残ってしまい、本当に必要な部分があいまいになってしまう可能性も懸念されます。

 

3.自社にとって不利な内容が含まれる

契約書は、基本的に「自社の利益」を守るために作成するものです。作成の際、自社に不利益な内容があればなるべく削るのが好ましいでしょう。

ところが「ひな形」には、自社に大きく不利益をもたらす重大な内容が書かれているケースもあります。気づかず記名押印してしまったら、後に重大な不利益が降りかかるリスクが発生してしまいます。

 

4.当事者が契約書の意味を理解していない

テンプレートの契約書を利用すると、当事者自身が「契約書の意味を理解していない」状況が起こりがちです。契約書を作成したことに満足してしまい、実際に意味があるかどうかは2の次3の次になってしまいます。これでは目的と手段が完全に入れ替わっており、まったく意味がありません。

思考停止してテンプレートを利用するのは非常に危険です。

 

5.効果的な契約書を作成するために

本当に役立ち、安心安全な契約書を作成するには、テンプレートでは不足します。法律のプロの目によるチェックが必要となるでしょう。

当事務所では契約書のレビューや作成業務に積極的に取り組んでいます。たたき台は自社で作成したとしても、記名押印前に必ず弁護士までご相談ください。

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